2015年9月7日(月)~13日(日)
会場:銅鑼アトリエ
共催:公益財団法人 板橋区文化・国際交流財団
モロ師岡さんをお迎えし
お贈りする別役実ワールド。
ある三世代六人の家族。
「はる」、家族は花見をし
「なつ」、娘は家を出て、息子は電車に飛びこみ
「あき」、夫と妻はマンションに引っ越し
「ふゆ」、再び家族は集う・・・
そして、
この家族と出会う真面目でおかしな男女たち。
死にたがり屋のモク拾いの男はまだ死ねないまま、
季節は流れてゆく。
演出/小山ゆうな
上板橋駅から劇団銅鑼のアトリエまでの道は都会の喧噪を忘れさせ、優しさを感じさせる。住宅、商店、公園・・・木々にそよぐ風の音につつまれながら不思議と昭和と現代がよい塩梅に混じり合った中を進み、アトリエにつくと落ち着いて非日常に誘ってもらえる。
『はるなつあきふゆ』は笑いに満ちたいくつかの「家族」の話だ。それは一番小さな単位の社会かもしれない。その「家族」が<バブル崩壊直後の日本で壊れかけている>という所から物語が始まる。人物達は必死で「家族」を守ろうとする。今や「家族」は「家族」になろうという努力のもとに「家族」なのだ。銅鑼という、「劇団(かぞく)」の歴史も感じられるかもしれないし、もっといえば日本の演劇界がみえてくるかもしれないし、もっともっといえば日本の歴史のにおいが感じられるかもしれない。そんな作品だ。
既に始まった本読みでは笑いが絶えず、それでいてその奥深さにどんどん気がつかされて行く。憧れの別役実作品に、贅沢なアトリエでの公演で携わらせて頂ける事に感謝が尽きず、この素敵な時間を沢山のお客様と共有出来れば嬉しいと思う。
【出演】
モロ師岡(オレガ)
モロ師岡さんより
不条理だからとか、難しく考えてはいけません。じっと観てると、何となく可笑しくなってきます。笑いが込み上げて、その後、唸ります。それから、家に帰って、また思い出します。観劇後、清々しい爽快感を得られる事もありましょう。稀に、難しく考えすぎて、疲れたと思う方も出ます。お子様から、お年寄りまで、ご家族で安心してご覧になれます。尚、寝不足、体調不良、酔っ払い、入れ墨(お洒落タトューを除く)、暴力団関係者の方はご遠慮下さい。
〈プロフィール〉
1959年千葉県生まれ。
1996年『キッズ・リターン』で東京スポーツ映画大賞助演男優賞を受賞。ひとりコントや古典落語を現代に置き換えたサラリーマン落語をライフワークとして精力的に開催。代表作として映画「私の男」「劒岳 点の記」テレビ「さんすう刑事ゼロ」「半沢直樹」「サイレント・プア」などがある。現在、映画「マエストロ!」が公開中。4月4日からは、いがらしみきお原作・松尾スズキ監督「ジヌよさらば かむろば村へ」が公開される。