劇団銅鑼が上演中の『はい、奥田製作所。』という演劇があります。
“働くことは、生きること”をテーマに東京都大田区の町工場の再生を描いています。この作品は、平成20年初演、一般の方向けに上演してまいりましたが、平成23年長野県北信地区高等学校芸術鑑賞連絡会主催で、4校の高校生約2,000人に鑑賞して頂きました。おかげ様で高校生にも、先生方にも大好評で、翌年には長野県中信地区で15校8,300人の生徒さんに鑑賞して頂く事が出来ました。平成26年度も上伊那・下伊那地区で8,000人の生徒さんに鑑賞して頂く事になっております。働くことの意味や、社会に出て本当の意味で自立して生きていく事等が、この舞台を通して非常に良く伝わり、生徒さんにとってとても効果的なキャリア教育になったと、大好評を頂いております。
この評価により、ネット等を通じてか、高校だけではなく全国の小・中学校より上演のお問い合わせを多数頂いております。しかしながら、『はい、奥田製作所。』は、規模が大きく学校単独での上演は困難なのが現状です。
そこで私たちは、学校において先生方からのご要望が高い“働くこと、生きること”をテーマに、感動を呼ぶ事が出来る作品を創作できれば、もっと多くの生徒さんに観てもらえるのでは・・・と考えました。
現在、全国の学校教育の現場では「キャリア教育」が推奨されています。「キャリア教育」とは、進路・就職の指導のみではなく、生まれてから死ぬまでの生涯を通じて行われる「キャリア発達」の為の教育であると言えます。「キャリア発達」とは「社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現してゆく過程」であり、平成23年の中央教育審議会の答申で、キャリア教育の定義は「一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育」とされています。
『チャージ』を通して、本来の意味でのキャリア発達の一助となるべく、高校生や若者たちに、「働くことと生きること」について考えていただく機会となることを願っています。
この作品は、キャリア教育の第一人者である先生方からのご協力も頂き創り上げます。もちろん、キャリア教育に役立つだけではなく、一流のスタッフ陣をそろえ芸術性の点においても優れた作品をお届けいたします。