あらすじ
青森県立三本木農業高校。その敷地面積は、東京ドーム11個分!
その広い広い大地と青空の下、希望に胸を膨らませて動物科学科に入学したマナミたち。1年目は寮生活。可愛い制服を着ることもなく、毎日作業着で、早朝から糞の匂いにやられながらも家畜たちの世話に励む日々。そして飼育しているニワトリを実習で解体し調理して自分達で食べる。「いただきます」という言葉の意味を考える。
そして、東日本大震災―
ある日、見学に訪れた動物愛護センターで、殺処分された動物たちの骨が「ゴミ」として捨てられていることを知る―
自分たちにできることはないだろうか?
声を上げることもできずに死んでいった動物たちの「いのち」。
彼女たちは、動物たちの骨を使って花を咲かせ、蘇らせることを思いつく。
名付けて“いのちの花プロジェクト”。
彼女らが咲かせた花を受け取ってくれる人はいるのだろうか?
企画にあたって
ペットの命・家畜の命・人間の命・・・・いのちってなんだろう?
一人一人の命・一つ一つの命はとても尊くて重い。
それは誰もが、あたりまえのことと思っているはずです。
でも、本当にそれはあたりまえのこととなっているのでしょうか。
いのちってなんだろう?
この難しいテーマを高校生たちが考え続け起こした行動は、多くの人に波紋を投げかけました。この舞台を通して、動物のいのちだけではなく、自分のいのち、人のいのち、生きとし生けるもののいのちのことを少しだけ真面目に考えてもらえたらと思います。
脚本は、高校演劇の第一人者であり、数多くの劇団に話題作を提供し続ける現役高校教師・畑澤聖悟。演出には劇団青年座の新進気鋭の演出家・齊藤理恵子を迎え、疾走する5人の女子高校生の物語をお届けします。